「Webライターってどんな仕事してるの?」
こんな疑問をお持ちの方も多いだろう。
端的に言ってしまうと、Webライターは「文章を書いてお金をもらう仕事」である。
言葉で表現すると、とてもシンプルな仕事だ。
ぶっちゃけてしまうと「たかが文章を書くだけの仕事なんて簡単でしょ?」と考えている人も多いと思う。
私も昔はそう考えた時期もあるので、気持ちは理解できる。
しかし、私も現役でWebライターをしているからこそ分かるが「Webライター=簡単な仕事」ではない。
このあたりは営業職と似ている。
日本人であれば、誰でも日本語は話せる。
しかし「誰でも商品やサービスが売れるか」と言われると、そんなことはない。
営業成績がいいトップセールスマンもいれば、全然売れないセールスマンもいる。
Webライターも同じだ。
腕のいいWebライターもいれば、イマイチなWebライターもいる。
今回の記事では、多くの人が誤解しているWebライターの仕事内容を「現役Webライターの視点」で解説していく。
参考になれば嬉しい限りだ。
- 現役のWebメディアディレクター&Webライター
- 情報ビジネスの分野でセールスライティングを経験
ランディングページ、ステップメールの原稿執筆を担当
一回のプロモーションで3,000万~6,000万円の売上実績 - あるWebメディアの責任者として某ホワイト企業に勤務
WebメディアのディレクションとSEOライティングを実践中
Webライターってなに?
そもそも『Webライター』とはなんなのか?
端的に言うと、Web媒体の文章を書いている人である。
Web媒体とは、ホームページ・メディア・ブログ・メールマガジンなどが挙げられる。
これらの媒体で文章を書いているをWebライターと表現する。
今、こうして自社メディアの文章を書いている私も、そう、Webライターである。
Webライターのお仕事
『Webライター』と聞くと、多くの人は「企業から依頼を請けて記事を書く人」を想像すると思う。
もちろん、そういう人たちもWebライターだ。
しかし、実際には想像以上に多くのWebライターが存在する。
Webライターではないが、有名なライターとして糸井重里さんが挙げられると思う。
スタジオジブリの『もののけ姫』などのキャッチコピーを作ったことでも有名である。
糸井重里さんのようなライターは、イメージ広告に近い文章を考えている。
しかし、Webライターの多くは、なにかしらの商品やサービスを紹介することが多い。
Web媒体の目的によって、Webライターの仕事内容も大きく変わるのである。
「依頼された原稿を書く」
これは多くの人がイメージしやすいと思う。
しかし、Webライターの仕事は、ただ原稿を書くだけではない。付随した様々な仕事がある。
主な仕事でいうと以下の業務が挙げられる。
- クライアントの要望をヒアリング
- 原稿執筆のためのマーケットリサーチ・ニーズリサーチ・ライバルリサーチ
- 修正作業
特に大変なのが『リサーチ』である。
慣れ親しんだ業界であればリサーチの手間も少なくて済むが、知識が乏しい業界から依頼を受けて原稿を書く場合は、非常に大変だ。
Webライターは、ただ文章を書くだけの仕事に感じるかもしれないが、その文章を書くために、水面下では多くの労力を投下しているのである。
Webライターの種類
Webライターはただ文章を書く仕事ではないとお伝えしたが、Webライターの種類によっても、仕事内容が大きく変わってくる。
- ●SEOライター
-
SEOライティングを行うWebライター。
検索エンジンで上位表示させるための文章を考える。
Webメディアの記事執筆を行うことが多い。
- ●セールスライター
-
セールスライティングを行うWebライター。
商品やサービスを販売するための文章を考える。
ランディングページ・セールスレター・ステップメールの原稿執筆を行うことが多い。
- ●ニュース記事のライター
-
ニュース記事の原稿執筆を行うWebライター。
- ●取材・インタビュー記事のライター
-
Web雑誌の記事やインタビュー記事を書くWebライター。
取材をした情報を基に原稿を作り上げていくことが多い。
- ●コラム・エッセイ記事のライター
-
新聞や雑誌の一部に掲載されているコラムやエッセイを書くWebライター。
- ●雑記系ライター
-
雑記ブログなどの記事執筆をするWebライター。
自身のブログで文章執筆をしていることが多い。
など。ひと口にWebライターと言っても、いくつかの種類に分かれてくるのである。
Webライターの種類によって、業務内容は大きく変わる。
私のキャリアで言うと、SEOライターとセールスライターをしてきたキャリアが長い。
これらの分野に関しては、詳しく語ることができる。
しかし、残念ながら雑誌の原稿やコラムを書いたことはないので、それらの分野に関しては詳細を語ることはできない。
実際に私が経験して、自身を持って語ることができるSEOライティングとセールスライティングに関して深堀りして解説していこう。
SEOライターの仕事とは?
現在私は、某企業に勤めて、あるWebメディアの運営責任者をやらせてもらっている。
そこでは、主な業務としてWebメディアのディレクションとSEOライティングを行っている。
SEOライティングとは、Googleなどの検索エンジンで上位表示させるためのライティングである。
SEOライターの仕事を具体的に落とし込むなら、以下の業務が挙げられる。
- 記事化するキーワードの検索意図をリサーチ
- 検索意図を満たす記事構成を考える
- 記事構成に則って記事を作成
SEOライターは、Googleなどの検索エンジンで上位表示を狙うのが仕事だ。そのため攻略するキーワードを決めなければいけない。
多くの場合は、ディレクターが攻略するキーワードを選定する。
割り振られたキーワードの検索意図やライバルサイトをリサーチし、記事化していくのがSEOライターの仕事になる。
慣れてくるとリサーチのスピードなどは上がってくるので、1本あたりの記事執筆スピードも上がっていく。
効率よく業務をこなせるようにもなってくるだろう。
しかし、SEOライターには、大きな責務が発生する。
それは「書いた記事を検索エンジンで上位表示されられるかどうか」である。
もちろん、SEO(検索エンジン最適化)にはコンテンツの質以外にも様々な要素が必要になる。
質の高い記事を書けたとしても、上位表示されるとは限らない。
このあたりはSEOの難しいところではある。
しかし大前提として、検索意図を満たした質の高い記事が書けなければ、検索エンジンで上位表示を狙うのは困難になる。
特にビッグキーワードと言われる検索ボリュームの大きいキーワードでは、検索意図を満たしていない記事を作っても上位表示されない。
SEOライティングで特に重要になるのが『仮説思考』と『構造化思考』である。
「このキーワードで検索するユーザーは、一体どんな悩み・問題を抱えているのだろうか」という点を深堀りして考えていき、ユーザーの悩み・問題を解消する記事を作っていくのである。
その際に「ユーザーの悩み・問題は?」という疑問に対して、仮説を立てていくわけだ。
これが仮説思考である。
そして、ユーザーの悩み・問題を最も効率良く解消するための記事を作るためには、構造化された記事構成が求められる。
構造化された記事とは、文字通り構造的な構成で作られた記事のことだ。
いまいちイメージがわかないと思うので、例を出していこう。
例えば、以下のような記事が構造化された記事である(※テーマは「野菜について」)
- ●野菜とは?
-
食用の草本植物の総称。
- ●野菜の種類
-
①葉菜類
②果菜類
③根菜類 - ●野菜を食べるメリット
-
①健康にいい
②美味しい
③食事に彩りが生まれる - ●野菜を食べる際の注意点
-
①アレルギーに気をつける
②旬な野菜を食べる
このように、ひとつのテーマに対して、内包されている要素を洗い出していく。
そして、ユーザーにとって必要だと考えられる要素を見出しに設定し、見出しにぶら下がる情報を書き出していく。
これが構造的に考えられた文章である。
SEOライティングにおいて、なぜ構造化された記事を作る必要があるのか。
理由はシンプルで「分かりやすいから」である。
検索ユーザーというのは、自身が抱えている悩み・問題を解消したくて、検索エンジンにキーワードを入力している。
当然のことながら、悩みや問題を解消させるためには、分かりやすく解決策を伝えていく必要がある。
構造化された記事は、読み手側にとって分かりやすく、悩み・問題の解決に繋がりやすくなる。
そのためSEOライティングでは構造化された文章を書くことが、非常に大切なポイントになるわけだ。
SEOライターの仕事をひと言で表現するなら、
「読者の検索意図(キーワードを入力した目的)を的確に捉え、検索意図を満たす記事を作ること」
だと言えるだろう。
インタビュー記事を書くWebライターの仕事は?
キャリアとして長くはないが、インタビュー記事を書くWebライターも経験している。
企業の代表やサービス担当者などから話を聞き、インタビュー記事を作成する。
基本的には、インタビューの内容を書き起こして、見やすいように調整していく仕事なので、特別な能力などは必要ない。
ただ、インタビューをそのまま書き起こしていくと、非常に分かりにくい原稿ができあがってしまう。
実際に書き起こしてみると分かるが、人間というのは意外と意味不明なことを話しているのである。
ダラダラと長い文脈を区切ったり、分かりやすい表現に直したり、クライアントの意向に沿うように表現を修正したり。
きちんと分かりやすい日本語として成立するように、手直しをしていく必要がある。
インタビューの原稿執筆をする際は、そのような配慮が求められる。
ただ、SEOライティングや次に紹介するセールスライティングと比べて、求められる技術水準は高くない。
言ってしまえば、慣れれば誰でもできる。
単価を高くするのは難しいが、それなりにニーズもあるので、コンスタントに仕事を受注することは可能だろう。
セールスライターの仕事は?
セールスライターとは、その名の通り「商品やサービスをセールス(販売)するための文章を考えるライター」のことである。
私は以前、情報ビジネスの業界でセールスライターをしていた経験がある。
私の場合は、主にプロダクトローンチというマーケティング手法に関わり、ランディングページの原稿執筆・ステップメールの原稿執筆を行ってきた。
一回のプロモーションで3,000万円~6,000万円程度の売上が出ていたし、私が書いた原稿からそれなりの反応も出ていた。
当然上には上はいるのだが、一定水準の原稿は書けていたと自負している。
実際にセールスライターを経験していた立場からすると、セールスライターは原稿を書く以外にも、いくつかやるべきことがある。
代表的なのは、
- パートナーとの打ち合わせ
- リサーチ(ニーズリサーチ・マーケットリサーチ・ライバルリサーチ)
なとである。
セールスライターの場合、前提として売る商品・サービスが存在する。
自社のプロダクトを売るという場合もあるが、プロダクトを持っている会社とジョイントベンチャー(JV)して、プロモーションをしていくケースも多い。
他社のプロダクトを売る場合は、提携したパートナーと打ち合わせをしていくことになる。
「どんな価値を提供できる商品なのか?」
「プロダクトの特徴は?」
「どんな強みがある商品なのか?」
「ターゲットは?」
「購入者はどんな人が多いのか?」
「似たような商品・サービスはあるか?」
打ち合わせの時に資料などは配られるのだが、不明点や気になったところをガンガン質問していく。
より訴求力の高い原稿を書いていくために、パートナーが持っている情報を洗いざらい確認していくのである。
ヒアリングした内容をベースに、原稿を作り上げていく。
場合によっては、ライバルサイトなどの情報を参考にして、原稿の訴求力を高めていく。
セールスライターをやっていて感じたのは、セールスライティングは難しいということだ。
訴求力を高めなければ商品・サービスは売れない。
しかし、訴求力を高めることばかりにフォーカスすると、誇大表現などになってしまい、特定商取引法に抵触してしまうリスクも出てくる。
法律を守り、かつ成約率の高い原稿を作り上げていかなければいけない。
これが非常に難易度が高いと感じた。
さらに私の場合は、重複した文章を作りやすいという思考のクセである。
ランディングページやセールスレターの場合は、重要なところは表現を変えて何度か伝えることはある。
しかし、ステップメールの場合は、1通のメールの中に重複した文章があるとしつこく感じてしまう。
当時、重複文章を何度指摘されたか分からない。
注意されるたびに自分の実力の低さに心が折れそうになったものだ。
セールスライターの良いところは、Webライターの中で最も高収入を得やすいという点である。
通常、Webライターの仕事は「1文字◯円」「原稿1本◯万円」のような価格設定となる。
しかしセールスライターの場合、原稿料とは別に『成果報酬』を得る契約を結ぶことも可能だ。
「売上の◯◯%を成果報酬として受け取る」という具合だ。
販促活動がうまくいき、自分の書いた原稿から大きな売上が生まれれば、原稿料など比にならないくらいの報酬を受け取れる。
これがセールスライターの醍醐味と言えるだろう。
しかし、あくまでも『成果報酬』なので、成果が出なければ受け取れる報酬額は極端に低くなる。
しかも成果が出せない場合、クライアントからの信用も失墜してしまう。
どれだけ綺麗事を並べたところで、ビジネスの世界は結果がすべてなのである。
Webライティングに関して、よくある誤解がある。
大前提として、どんなに腕のいいセールスライターだったとしても、案件選びを間違えると全然成果が出せない。
そのため「成果を出せる案件なのか」という選定眼が必要になってくる。
ぶっちゃけWebライターの仕事ってどう?
未経験者からすると、現役でWebライターをやっている人のぶっちゃけ話が聞きたいのではないだろうか。
職業選択の際には、誰しも慎重になるものだし、良い話ばかり聞いても鵜呑みにできないだろう。
Webライターの仕事をやってて感じることを本音で語っていきたい。
- 向き不向きはあると思う
- 得意分野の見極めが大切
向き不向きはあると思う
忌憚のない意見を述べるのであれば、Webライターに向き不向きはあると思う。
ほとんどの場合は、訓練を積むことで上達していく。
しかし、ごく稀に書くことが極端に苦手な人もいる。
私は以前、Webライティングのスクールを行っていたことがある。
その時の生徒さんに、書くことが極端に苦手な方がいた。
誤字脱字が多かったり、文脈がめちゃくちゃだったり…
熱心に指導したのだが、なかなか上達しなかった。
その時はじめて「Webライティングが向いていない人もいるのかもしれない」と感じた。
その生徒さんは徐々にフェードアウトしてしまい、結果挫折してしまった。
もし仮に、あなたが「いくらやってもWebライティングが上達しない」と感じているなら、そもそも向いていない可能性がある。
「全ての人がWebライティングに向いているわけではない」という点は、念頭に置いていただきたいと思う。
得意分野の見極めが大切
Webライターという仕事は、得意分野の見極めが極めて重要になってくる。
得意分野の見極めに関しては、主に3つの視点が必要だ。
- 求められるWebライティングの種類
- クライアントワークか自社商品の販売か
- 専門性を磨く分野
イメージがつきにくいと思うので、順番に詳しく解説していこう。
①求められるWebライティングの種類
まず、一番に考えなければいけないのが「どんな種類のWebライターになるか」である。
ひと口にWebライターと言っても、セールスライター、SEOライター、雑誌記者、コラムニストなど色々なタイプがいる。
どんなWebライターを目指すかで、求められる知識やライティングスキルも異なる。
まずは、自身がどのようなWebライターになりたいか。そこを明確にする必要がある。
私はセールスライターとSEOライターのキャリアが長い。
Webライターなので、文章を書く仕事なのはどちらも同じだが、求められるものが全く違う。
セールスライターは、商品やサービスを販売するための文章作りが求められるし、SEOライターは、Googleなどの検索エンジンで上位表示させる記事作りが求められる。
どちらも目的が違うため、当然求められる文章の書き方も異なるわけだ。
「どんな分野でどんなWebライターとしてキャリアを積みたいのか」
ここは真剣に考えていただきたい。
長期的な視点でキャリア形成を考えた時に、重要なポイントになってくる。
最初は分からないことが多くて、手探りでスタートするとは思う。
しかし、実際に動きながら「どんなWebライターになりたいか」は考えた方がいいだろう。
②クライアントワークか自社メディアの運営か
Webライターとして活動するとしても「クライアントワーク」なのか「自社メディアの運営」なのかで、業務内容はかなり変わってくる。
クライアントワークの場合、クライアント(依頼主)との打ち合わせ・ヒアリング・継続的なやりとりなどが発生する。
さらに、納期が厳しく設定されることが多いため、現場のクリエイターは疲弊しやすい構造になっている。
クライアントワークであれば、納期は絶対だ。
恋人とのデートの待ち合わせで「遅れてごめーん!」みたいなノリで遅れることは許されない。
建築業界などと違い、クリエイターへの納期は比較的ゆるい傾向はあるものの、納期が遅れるということは信用問題になるので、必ず守らなければいけないのだ。
対して自社メディアの運営を行う場合、納期はあってないようなものである。
当然、ライターに対して原稿の納期は設定されているものの、納期自体がかなりゆるい。
そして納期を守れないとしても、迷惑をかけるのが自社だけになるので許容されやすい。
私も、自社メディアの運営責任者をしているが、クライアントワークと比べて納期はゆるいと感じている。
自社メディアを運営する場合、メディアが収益の基盤になるので、一つひとつのコンテンツの質を高めていく必要がある。
そのため、納期をキツキツにするのは、デメリットに働くことも多い。
③専門性を磨く分野
Webライターであれば、どの分野で専門性を磨いていくのかも考えた方がいい。
すべての分野でスペシャリストのWebライターになるのは難しい。
自分が得意な分野を1〜2個作って、徹底的に専門知識を磨いていった方が市場価値としても高くなるだろう。
例えば「ダイエットに関する記事を書くのが得意」「ビジネス系の記事を書くのが得意」などである。
得意な分野であれば、お客様の傾向や感情も理解しているので、新たな依頼を受けた際もリサーチの手間が軽減される。
深みのある原稿・成約率の高い原稿が書きやすくもなる。
非常にメリットが大きいのである。
専門分野を選ぶ際に気をつけていただきたいのは、マーケットがある分野を選ぶということである。
ダイエット・トレーニング・ビジネス・健康・美容・不動産・投資などは、とてつもなく大きな市場がある。
アフィリエイトの商品も数多くあるので、マネタイズしやすい。
逆に、マイナーな市場に参入してしまうと、そもそも求めている人が少ないので、集客に苦労する。
集客できたとしても、自社商品がなければマネタイズもしづらい。
ゼロから参入するには、稼ぐまでの難易度が高いと言える。
例えば、私は趣味で『人狼ゲーム』をやるのだが、マネタイズが非常に難しい。
マーケットも小さいので集客にも苦労するし、マネタイズできるプロダクトもほとんどない。
このような分野を専門にして、Webライターとして生計を立てようとしても、極めて難易度が高いと言える。
できれば、ちゃんとマーケットがあって、悩みの深い見込み客がたくさんいる分野が望ましい。
「稼げるか稼げないかで判断して、参入する分野を決めていいの?」と疑問に思う方がいるかもしれない。
当然のごとく、稼げるか稼げないかを判断基準にするのは極めて重要だ。
稼げなければ、そもそもやる意味がないという方が大半だろう。
まずは長期的に稼いでいけそうな分野かどうか。
そこにフォーカスしつつ、実際に取り組んでみるのが一番である。
あまり興味のない分野であっても、書いていたら興味が湧くことも多いからだ。
ベストなのは、興味のある分野とニーズのある分野が被っていることだ。
それであれば、なんの問題もない。
もし「絶対にこの分野じゃなきゃイヤ!」という強いこだわりがある方以外は、これから伸びる分野を狙っていくことをおすすめする。
伸びる分野で経験を積めれば、需要があるので仕事も取りやすくなっていく。
自分視点だけではなく、マーケットやユーザーの視点に立って参入する分野を選んでいただきたい。
Webライターに向いている人
「自分はWebライターに向いてるのだろうか」
このように考える方もいると思う。
たしかに、自分が真剣に取り組もうとしていることへの『向き不向き』は、人間であれば誰しも気になるところだろう。
さきほどもお伝えしたとおり、Webライターには向き不向きがある。
ただ、能力面というより、どちらかというと性格面による影響の方が大きいと、今までのキャリアから感じている。
元々の性格はなかなか変えられないので、長期的に考えると、性格面の影響力が大きいのだと思う。
では具体的に、Webライターに向いている性格について解説していこう。
- 書くのが好き
- 好奇心旺盛(新しいことを学ぶのが好き)
- 調べた情報をまとめるのが好き
- 分かりやすく伝えたいという気持ちが強い
①書くのが好き
あたり前に聞こえるかもしれないが「書くのが好き」というのは、Webライターにおいて極めて重要な資質である。
Webライターになるなら、最低でも「書くのが苦ではない」という水準でなければいけない。
「書くのが苦痛」と感じているなら、Webライターには向いていないだろう。
苦痛なことを続けられるほど、人間は強くできていないからだ。
そもそも苦手意識があったり、つらいと感じたりすることに関しては、人間の学習効率は著しく低下する。
世の中には、好きなことをイキイキと最高のパフォーマンスを発揮している人がいる。
ビジネスの現場では、そんな人たちが競争相手になるわけだ。
自分が嫌々取り組んでいるのに、最高のパフォーマンスを出しているライバルに勝てるわけがない。
そういった視点で考えると、私たちには、嫌いなことをやっているヒマなんてないのだ。
もし「書くのが好き」と感じているなら、それはWebライターにおいて最重要な資質なので、大切に育ててほしいと思う。
②好奇心旺盛
Webライターにとって『好奇心』は、記事のクオリティを上げるための重要資質だと言える。
好奇心があると、率先してリサーチするし、のめり込んで記事もかける。
技術アップに余念がなくなるので、結果爆速で成長していくことになる。
逆に、好奇心がなければ、大きな成長は見込めない。
好奇心がなければ、新たな知識を入れようという考えにならないので、深みがなくて面白くない記事ができあがってしまう。
それでは、すぐに頭打ちになってしまうだろう。
好奇心を持ってWebライティングに取り組める人は、大きなアドバンテージがあると断言できる。
③調べた情報をまとめるのが好き
もしあなたが「調べたこと・学んだことをまとめるのが好き」ということなら、Webライターでその特性を思う存分活かしていけるだろう。
大前提として、Webライターはリサーチが命だ。
原稿を書くために、多角的なリサーチを行い、リサーチした情報を原稿に落とし込んでいく。
リサーチした情報をまとめるのが好きという方は、Webライターの適性があると言えるだろう。
Webライティングにおいて重要なのは、読者の感情を動かすこと。
読者のことを理解せずに独りよがりな原稿を書いていても、誰も振り向いてくれない。
読者の感情を動かすためには、読者のことを徹底的に理解しなければいけない。
腕のいいWebライターほど、読者のことを理解している。
常にユーザー目線の原稿を書くためには、徹底したリサーチが必要不可欠だ。
読者は、自分では思いつかないようなところで、強いフラストレーションを抱えているかもしれない。
ユーザーのことを理解しようと思っても、自分の頭で考えるだけでは、どうしても限界がある。
ユーザーニーズを見落としてしまうかもしれないし、ユーザーニーズからズレたことを書いてしまうかもしれない。
そうならないために、Webライターには高いリサーチ能力が求められる。
もちろん、自ら考えた仮説をベースに記事を作るのが悪いということではない。
自分の頭で考えることは、当然必要だ。
しかし、自分の頭だけに頼り切ってしまうと、情報のヌケモレが多くなるし、読者が潜在的に抱えているニーズにも気づきにくくなる。
読者視点で考えた時に、質の高い記事が作れないわけだ。
「調べた情報をまとめるのが好き」という方は、Webライター向きである。
余談だが、私の場合はクライアントや見込み客に直接インタビューして、根掘り葉掘り話を聞くのが好きだ。
話を聞くのは純粋に楽しいし、その人が歩んできた道のりやストーリーにふれることが好きだ。
「こんな面白いストーリーがあるのか」と。
一人ひとり生き方が違うので、誰しもなにかしら面白いストーリーを持っている。
そのストーリーを原稿に落とし込んでいくのも好きだ。
私はそういった「ストーリーが好き」なので、Webライターを長く続けられているのだろう。
④分かりやすく伝えたいという気持ちが強い
あたり前すぎて言うまでもない話かもしれないが、分かりづらい文章よりも分かりやすい文章の方が絶対に良い。
ただ、この「分かりやすく伝えたい」という気持ちには、かなり個人差があるように思う。
自分が伝えたいことを思いついた順番で話す人もいれば、頭の中で話す順番を考えてから話す人もいる。
同じ「話す」という行為でも、両者の間には大きな差があるのはご理解いただけるだろう。
Webライティングでも全く同じことが言える。
日本語を書くことは、日本人であればみんなができる。
しかし、全員が分かりやすい文章を書けるわけではない。
書くのも話すのも、分かりやすく伝えるのは難しいのだ。
私も日々「分かりやすく伝えるには、どうしたらいいのだろう」と試行錯誤してる。
プロのライターであっても、分かりやすく伝えるのは難しいと感じるのだ。
そんな中で、分かりやすく伝えるために試行錯誤できる人は、Webライターに向いていると言えるだろう。
Webライター未経験でも…
ここまでご覧になった方の中には「未経験でもWebライターになれるの?」と疑問を持っている方もいるかもしれない。
結論、未経験ではなれない。少なくとも、私はそう考えている。
正直、完全初心者・完全未経験でWebライターになるというのは現実的ではない。
たかだか文章を書く仕事といっても、専門職なのだ。
一定水準以上の知識とスキルが求められる。
完全未経験でWebライターになれるとしたら、
「新卒でWebライターができるところに就職する」
など。若いうちにWebライターになれる環境にいなければ難しい。
20代中盤を超えて未経験だった場合、Webライターになるには必要不可欠な要素が出てくる。
Webライターになるための必要要素についても詳しく解説していこう。
経験と実績があればWebライターになれる
Webライターになりたいと思うなら、押さえていただきたいポイントがある。
それは『経験』と『実績』である。
Webライターになるには、経験と実績が必要だ。
就職してWebライターになるとしても、面接で経験と実績が見られてしまう。
フリーランスのWebライターになるとしても、クライアントからは経験と実績が見られてしまう。
どのような道を進むとしても、経験と実績は必要不可欠な要素なのである。
つまり、Webライティングに関して未経験・初心者なのであれば、未経験者から経験者にレベルアップしなければいけないということだ。
「えっ、そんなの無理…」
そう感じたのであれば、安心してほしい。
未経験からでも、しっかり経験を積んでいけばWebライターになれる。
そもそも、一流と呼ばれる人たちであっても、最初は未経験・初心者からスタートしているのである。
Webライティングは再現性の高いスキルなので、経験を積んでいけば、Webライターとして稼いでいくことは十分に可能だ。
Webライター小川こうじ