私は雑魚フリーランスである。
財布の中に”札の現金”を持ち合わせていなかった時期もある。
30歳を超えてそんな状況を経験しているわけだから、自尊心は地べたを這いつくばり「自分なんて」と何度も自分を卑下した。
「もう本当に無理なのではないか」と何度も諦めかけたこともあった。
誇大表現抜きに人一倍失敗してきたし、たくさん挫折し落ち込んできた。
何度も何度も悔し涙を流し、ドロ水をすすってきた。
しかし、そんな私だからこそ、うまくいっていない人に伝えられることがあると自負している。
今回の記事は、
「何もかもうまくいっていない」
そんなどん底の人が、立ち上がるきっかけになるように願いを込めて書き綴っている。
私と同じように、たくさん失敗している人は、ぜひ読み進めてほしい。
もがきにもがいてきた20代・30代。
そもそもどこから語ればいいのか…
それすらも迷ってしまうほど、私はたくさんの失敗と挫折を経験している。
出口の見えないトンネルをずっと進んでいる感覚があり、方向感覚がなくなって正しい方向に進んでいるのか分からなくなることもあった。
大げさに聞こえるかもしれないが、嘘偽りのない本音である。
そんなもがきにもがいてきた雑魚フリーランスの私が、一体どんな風に活路を見い出していったのか。
この記事では、社会不適合者の生存戦略について語っていきたい。
- 現役のWebライター
- Webメディアの責任者として某ホワイト企業に勤務
メディアのディレクションとSEOライティングを経験 - 情報ビジネスの分野でセールスライティングを経験
ランディングページ、ステップメールの原稿執筆を担当
一回のプロモーションで3,000万~6,000万円の売上実績
事実を述べていこう
「たくさん失敗してきた」と言っても、いまいちピンとこないと思う。
参考までに、今まで私が失敗したビジネスを挙げてみよう。
- 学生時代、Dreamweaverでホームページを作ってダイエット教材を販売。売れたのは、たったの1個
- 学生時代、インターンシップに取り組むも大した成果も出せず終了
- 学生時代、ビジネスの師匠が立ち上げたビジネススクールの運営をサポートするも撤退
- 情報ビジネス:就職予定だったベンチャー企業が、卒業とほぼ同時に倒産。大学卒業後、ソッコーでプータローになる
- ネットワークビジネス:4社取り組むも全然成果が出ずフェードアウト
- 投資事業:投資詐欺に引っ掛かり、約2,300万円の損失を出してしまう
- Webライティング代行業:クライアントワークが嫌になり撤退
- サイト制作代行:クライアントワークが嫌になり撤退
- セミナー講師:セミナー集客から高単価のサービスを販売できるようになるが、顧客サポートが苦手で撤退
- オンラインサロン:うまく軌道に乗らず撤退
- ブログ:何度も挫折
- SNS運用:自分の発信したいことばかりを発信してしまう
- せどり・転売:興味を持つがすぐに挫折
- トレード:延々とチャートを見続ける生活に耐えられなくなり挫折
ザッと思いつく限り書いてみたが、おそらく小さな失敗を入れたら、まだまだたくさんある。
周りの人達の失敗経験を事細かく聞いたことはないが、平均的な失敗数から比べて「自分は人一倍失敗している」と言っていいレベルだと思っている。
たくさん失敗してはきたが、成功体験がゼロということでもない。
例えば、
- 学生時代、10万円のビジネススクールを約50人(たしか47〜48人)に販売
- 情報ビジネスの会社にいた時、プロダクトローンチで使用するランディングページ&ステップメールの原稿執筆を担当。自分が担当したプロモーションから3,000万円〜6,000万円の売上が発生
- 月間30万PVのアフィリエイトサイトを運営している人から、3,500〜4,000文字1万円で原稿執筆の依頼を継続受注
- フリーランス時代、プロダクトローンチで使用するランディングページ&ステップメールの原稿執筆依頼を受ける。結果、売上約3,000万円・粗利2,100万円の成果を出し、成果報酬で約200万円を受け取る
- 約30万円のスクールをセミナー参加者の25~28%に販売(たしか18人中5人に販売)
- 40万~50万円のサイト制作を受注できるようになる
- 個人ブログも月間10数万PVのアクセス
事実として、多少の成果を出してきた経験はある。
失敗した数の方がはるかに多いが、さすがに数を打てば当たるものも出てくるのだろう。
ただ不思議なことに、何かで成果が出ても、イマイチ自分に自信が持てずにいた。
自分に対しての自信のなさは、ずっと払拭できなかったのである。
Webライティングの案件を継続受注
フリーランスのWebライターとして活動してから、生計を立てられるくらいの案件は獲得していた。
元々私は、情報ビジネス業界でセールスライターをしていた。
当時、北海道ではそれなりに有名な情報ビジネスの会社で働いていた。
その会社を退職してから、一足先に会社を辞めていた上司から「ブログ記事の執筆を頼みたい」と依頼を請けた。
人間関係ができていたことと、元上司がWebライティングの重要性を理解していたことが重なり、それなりの文字単価で依頼を請けることができた。
3,500~4,000文字で1万円の原稿料。
文字単価2.5円~2.8円くらい。
これくらいの文字単価だと、Webライターとしてなんとか生計を立てるくらいは稼ぐことができる。
ランサーズやクラウドワークスなどを見ていただけると分かるが、1文字1円以下の案件がゴロゴロある。
正直、1文字1円以下の依頼だけを請けていては、Webライターとして生計を立てるのは難しい。
いかにプロといえども、一日に書ける文字数には限りがあるからである。
しかもクライアントに納品するからには、クライアントが納得するクオリティの原稿を納品しなければいけない。
リサーチなどにも時間が割かれるし、クライアントの要望も理解した上で原稿を書く必要がある。
文字単価が低い場合、たくさんの原稿を書かなければいけないので、必然的にリサーチなどに割く時間がなくなっていく。
原稿のクオリティを上げることも難しくなっていく。
その状態では、延々と文字単価の低い『稼げないWebライター』から抜け出すことができない。
それでは、どんどん疲弊していく。
ある程度の文字単価がなければ、Webライターとして活動を続けるのが難しい。
これは私の感覚ベースにはなるが、1文字2円以上の単価がなければ、長期的にWebライターを続けていくのは難しいだろう。
私の場合は、人に恵まれたり運もあったりしたが、フリーランスとして最初に請けた案件がそれなりの文字単価の仕事だった。
しかも継続受注できる状態だったので、非常にありがたい話だった。
しかし、先ほどもお伝えしたように、私の良くない気質によって長期的に続けることができなかった。
飽きてしまったのである。
ある程度の期間、依頼を請けていると「こういう感じなのか」と全体像が分かってくる。
そして、知識やスキルが高まっていくと「ほかのことがしたい」という気持ちが強くなってきてしまうのである。
結果、元上司からの依頼は数ヶ月で「やめさせていただきたいです」とお断りをすることになったのだった。
クライアントワークの大変さを知った瞬間であった。
何度もどん底を経験
私にとって厄介だったのは、ごくたまに成果が出るものが出てきたとしても、それを継続できなかったことである。
その理由を端的に言ってしまうと「飽きてしまう」から。
自分自身の気質が、事あるごとに人生をハードモードにしていった。
私の特性は、一緒に住んでいる彼女からも不思議がられていた。
「うまくいき始めたのに、なんでやめちゃうの?」
傍から見ていたら、当然の疑問だろう。
多くの場合、仕事のモチベーションになるのは、成果を出して収入を上げることだからだ。
せっかく軌道に乗り始めたのに「なんか違う」とあっさり切り捨ててしまうのは、一般的な感覚から大きく逸脱している行為なのだろう。
しかし、一度『飽きのスイッチ』が入ってしまったら、自分の興味は、すでにそこにないのである。
もう次のことを考えている。完全に思考は移ってしまっているのだ。
私は、自らの”飽き性”のせいで、ビジネスが軌道に乗り始めてもフェードアウトしてしまう。
何度も何度も「軌道に乗ってはやめ…軌道に乗ってはやめ…」
延々と同じループの繰り返し。
そんなことをしていては、ビジネスが大きくなるわけがない。
ひとつのことが続けられない自分が嫌だったし、情けなくも感じていた。
「自分はなんてダメなやつなんだろう…」
周りで鬼の突破力&継続力で成果を出している人を見ると、勝手に自己嫌悪に陥ったりもした。
どうあがいても、ビジネスの世界は結果がすべてだ。
結果を出し続けている人が偉い。それが現実だ。
大した結果も出ていないやつがいくら吠えたところで、なんの説得力もないのである。
飽きっぽい自分に絶望する日々
私の場合、ビジネスモデルを組み立てる際に「飽きっぽい」という性格を念頭に置く必要があった。
この性格には本当に悩まされてきた。
なにかのビジネスや業界にのめり込んだとしても、いずれ必ず飽きる。
没頭して取り組んでいたのに、ある日、突然飽きてしまうのである。
大前提として、ビジネスというのは継続しなければ成果は出せない。
継続するからこそノウハウや成功パターンが蓄積されて、売上が伸びて利益も積み上がっていくのである。
それとは逆に、
「行動する → 成果が出始める → 飽きて全然違うことをやる」
という行動を繰り返していては大変だ。自体は一向に好転しない。
私の場合は、飽きることを前提に継続性のある仕組みを作り上げていかなければいけなかった。
なにかに興味を持ち一定期間のめり込んでいくのだが、どこかで飽きてしまうのだ。
自分の中では、のめり込むものを見つけた瞬間は「これだ!」と思っている。
しかし、ほぼ確実に飽きがやってくる。
この問題は、2つの視点で私を苦しめてきた。
1つはキャリア面。
1つのことに飽きると、全然違う分野に興味を持って取り組むことも多々ある。
せっかくある程度身につけてきたものを捨て、またイチから違うことを学ぶ。これを繰り返していくと、どれも中途半端な状態になる。
「自分はまともなキャリア形成ができないのではないか?」と何度も悩まされてきた。
そして2つ目。これはちょっと個人的な話になる。
「ひとつのことを続けられない自分は、人間的にとてもダメなやつなのではないか」と感じてしまうことだ。
その影響で自己肯定感が下がり、シンプルに落ち込む。
そのようなスパイラルにも苦しめられてきた。
周りの人があたり前にできることが、自分にはできない。
その現実を長年にわたり見せつけられるのは、なかなか厳しいものがあった。
多分だが、自分にはADHDの傾向があるのではないかと勝手に思っている。
実際にサイト制作を受注してみて感じたこと
特に20代~30代前半を振り返って思うが、たくさんの問題に直面してきた。
『飽き性』以外にもうひとつ大きな問題が出てきた。
それは自分のメンタリティの問題である。
自分でも呆れてしまうのだが、本当にやっかいな特性をいくつか持っていた。
- 他人の文章を書くのがつまらない
- 制作物に対して「あーだこーだ」言われるのは想像以上にストレス
クライアントワークの大前提は「クライアントが納得してくれるものを納品する」だ。
あたり前のことなのだが、自分が納得したものではない。
私にとっては、これがとても難しかったのである。
人からあーだこーだ言われるのが苦手だと、制作物の修正対応がメンタルをすり減らしてしまう。
普段の生活では、なにかを言われても腹を立てることは少ない。
しかし、こだわりの強い分野の場合、ちょっとした難癖が癪に障る。
自分にとってこだわりの強い領域が”創作活動“である。
自分が自信を持って作っているものに対してなにか言われるのは好きではないし、やり続けたくないと思った。
SNSなどで顔が見えない人から批判されるならまだしも、クライアントに面と面を向かって言われたら、かなりのストレスになる。
それに人様のコンテンツを作るのは、どうも性に合わない。モチベーションも続かない。
こんなメンタリティで続けられるわけがない。
クライアントワークは、どうも自分の肌に合わない。
実際にやってみてそう感じた。
自分が作りたいと思っているコンテンツを作って、たくさんの人に見てもらえた方が嬉しいし、モチベーションも高い状態をキープできる。
なんともワガママな一面を持っているものだ。
ホームページ制作は、地味に単価が高い。
数十万円程度は普通だし、システムなんかを搭載するなら数百万円ということもある。
フリーランスに安く頼んでも、10万円くらいはかかる。
つまり、やり方次第ではきちんと利益を出していけるということだ。
サイト制作に関しても、数十万円の案件を何件か受注していたが、実際にやってみて「これは長期的に続けるのは無理だな」とすぐに思った。
一言でいうと、超絶面倒に感じてしまうのだ。
仕事というのは面倒なことが多い。それは理解している。
しかし、耐えられる面倒と耐えられない面倒があると思う。
今こうして書いている記事は、面倒に感じることも多いが、それほど苦ではない。
それどころか突き詰めて良い記事を作りたいというモチベーションもある。
しかし、クライアントワークは自分にとって耐えられない面倒事が多かった。
たしかに単価も高く、やり方次第ではいい感じの事業になったかもしれない。
それでも、実際にやってみて「これは違うな」と感じてしまったのだ。
サイト制作を受ける前に、Webライティングの代行業もやっていたが、成果報酬で200万円ほどの報酬を受け取ったことがある。
悪くない金額だと思うが、その金額を得た時も「もうやりたくない」と思ってしまった。
もちろんお金は大切なのだが、自分の場合、継続できるかできないかの根幹にあるのはお金ではない気がする。
代行業で短期的に稼ぐのは難しくないが、長期的に稼ぎ続けるのは難しい。
問題は、自分の目的や特性に合っているかどうか。
そして、やり続けることができるかどうか。
このあたりが本当に大切だと感じた。
実は、Webライティングの代行業から手を引いた後、Web制作の受注も何件か受けた。
他人の原稿を自分で書くのは一切気乗りしないが、ディレクションであれば継続できるのではないかと考えたのだ。
しかし、Webサイト制作のディレクションも、積極的にやりたいとは思えなかった。
どうしても”自分ごと”に捉えられなかったのである。
Webライティングの代行業ほどの苦痛はなかったが、現在では優先順位を下げて事業設計をしている。
クライアントの成果を自分ごととして捉えられない限り、クライアントワークは難しいという結論に至った。
私の場合「違う」と思ったら、成果が出たことであってもスッパリと見切りをつけてしまう。
だって時間は有限なのだから、自分にとって正解だと思えないことを続けても意味がない。
ただ気をつけていたのは、「成果が出てから判断する」ということだ。
成果が出ていないうちは、大体のことは楽しくない。
成長を実感できたり、成果が出たりした時に楽しさを感じることができるものだと思う。
だから私も、可能な限り「成果が出たけど面白くない」という状態になってから、撤退するように意識している。
成果が出ているのに、それでも「楽しくない」「続けるのが難しい」ということであれば、それは根本的に向いていないのだと思う。
自分は、そういうことを何度も経験してきた。
私は好奇心の赴くままに行動をしてきたタイプなので、自分の向き不向きを感じ取るセンスは、あまりないなかったのかもしれない。
他にも、参考までに小川の短所を主観でまとめてみた。
- 競争が苦手
- 落ち着きがない
- 押し売りするのが苦手
- 思考や話が飛びやすい
- マルチタスクが超絶苦手
- 高圧的な人と接するのが苦手
- ちょっとしたことで気が散る
- 忘れっぽい、短期記憶に難あり
- 興味ないことはとことん覚えない
- すぐに頭の中がぐちゃぐちゃになる
- 納得感がないと動けないことが多い
- 意外と繊細で傷つきやすい・すぐへこむ
- インプット過多で頭でっかちになりがち
と、今まで生きてきて自分がこんな感じの人間だと分かった。
自分への理解が浅いと、様々なところで苦労を強いられることが分かったので、自分を理解することはマジで重要である。
誰にも相談できずに抱え込む毎日
どうにかして、このループから脱却したいと思っても、なかなか自体は好転しなかった。
シンプルに解決策が見い出せなかったのだ。
私は、何度か自分よりも力量が上の人に相談を持ちかけたことがある。
自分では分からない解決策を得ようと思ったのだ。
しかし、それでも自体が好転するような解決策は得られなかった。
それはなぜなのか?
誰も私が抱える本質的な問題に気づかなかったからだ。
今、振り返って感じるのは、相談した人たちは「合理的に考えた上で成果を出す方法」を的確に教えてくれた。
その通り実行できれば、高確率で成果は出せる。
しかし、私は合理的なプランを考えることができる。
短期間ではあるが、実際に成果を出すこともできていた。
問題はそこから先。
私は、続けられないことに悩んでいるのだ。
自分が長期的に続けられて、かつ成果が出せる方法が分からないから、同じ失敗を繰り返している。
見ていると、成果を出している人は「稼げることをやる」という考えを持っている場合が多い。
おそらくだが、成果が出てきたら「もっともっと」となり、飽きるということにはならないのだろう。
自分が求めている答えと、アドバイザーの根底にある考えや視点が違いすぎて、ズレが生じてしまっていた。
かといって、友人に相談するには重たすぎる内容である。
相談しても、自分の状況を理解してくれるとは思えなかった。
友人の多くは、自分でビジネスをした経験がない。
人間、経験のないことに関しては、なかなか本質的なところを見ることができない。
相談しても、お互いが噛み合わない確率が高いと思ってしまった。
別に悪い意味で言うわけではないが、特に趣味関係で繋がった人たちには相談しにくかった。
私は人狼ゲームというパーティーゲームを趣味でやるのだが、人狼ゲームで仲良くなった人達には、ほとんど相談できなかった。
人狼ゲームで繋がった人達は大好きだし、友人として信頼している。
しかし出会い方が趣味からなので、仕事関係のヘビーな相談をする気になれなかったし、されても迷惑になるだろうと思った。
人間関係を壊したくないという気持ちもあったので、自分がこのような状況に置かれていることは伝えていなかった。
相談できたのは、彼女くらい。
相談といっても、アドバイスをもらったというよりほとんどが「話を聞いてもらった」という感じだった。
しかし、それだけでずいぶん心が軽くなったものだ。
解決策が見えないとしても、気持ちを吐き出せるだけで随分気持ちが軽くなるのだと感じた。
それに私自身が話しながら思考を整理していくタイプだった。
話し相手がいるだけでも、ずいぶん救われたものである。
自分自身が求めているもの
改めて自分自身が求めているものを考えてみた。
そりゃ、お金はたくさんあるに越したことはないが、仮に100兆円あったとしても持て余すだけだ。
多くの人が見落としがちなことだが、人それぞれ求めているものが違う。
求めているものが違うと、物事の優先順位も変わってくる。
自分にとって優先順位が高かったのは、
- 時間の自由を手に入れられる
- ストレスが少なく稼げる
これらであった。
私は、別に大成功などは望まない。
自分が好きで継続できて、かつそれなりの成果を出し続けられることがやりたかったのだ。
自分に合わないことをやっても続けられないし、メンタルの消耗も激しい。
そんな状況では、とても幸せとは言えないだろう。
もちろん、ビジネスとして取り組むのだから、それなりの収益が見込めなければ意味がない。
月に何千万円も求めていたわけではないが、最低でも月100万円を超えられるようなビジネスモデルを組みたかった。
会社の福利厚生や安定度と、フリーランスの不安定さを天秤にかけるのであれば、月100万円を超えられないならやる意味がないと思った。
月100万円を超える見込みがないなら、待遇のいいホワイト企業を全力で探して、そこでヌクヌク働いた方がいい。
会社員では自由は手に入らないが、それなりの暮らしをしていくことはできるだろう。
でも私は、どうしても縛られない生活を目指してみたかった。
だからこそ、それなりの収益を出せて、かつ個人で完結できるビジネスを構築したかった。
それを目指したからこそ、私は人一倍失敗する人生を歩んでいるのだろう。
ただ、後悔はしていない。
世の中、やったからこそ分かることが多いのだから。
やらなければ、なにも分からないまま悶々とした人生を歩んでいただろう。
重要なのは、失敗を失敗と捉えずに経験やデータと捉えることだと思う。
うまくいかなかったことを失敗と定義してしまうと、本当の失敗になってしまう。
しかし、うまくいかなかったことを糧にして「次はこんな風に改善していこう」と考えて実行していければ、失敗は失敗ではなくなる。
成功までの中継地点になるのだ。
自分のことを深く理解する
実は、多くの人が気づかずにやってしまう過ちがある。
私から見ていて、大多数の人は自分のことをよく知らずにビジネスをスタートさせてしまうのだ。
自分のことを知らずにビジネスをスタートさせると、私のようにとんでもなく遠回りをしてしまうリスクがある。
中には、運良くトントン拍子に成功する人もいるかもしれない。
しかし、私のように負のループにハマってしまう人も、出てきてしまうだろう。
自分はなにを望んでいて、なにが得意で、なにが苦手で、どんなリソースを持っているのか。
自分のことをよく理解した上で、ビジネス活動に取り組む必要がある。
私は今までたくさん失敗はしてきた。
しかし、そのおかげで自分という人間がよく理解できるようになった。
それに関しては、大きな財産になったと感じている。
人生は持っている手札で勝負するしかない
人生というのは、どこまでいっても自分の持っている手札で勝負するしかない。
重要なのは、自分の手札を把握すること。
目的・目標から逆算して、自分の手札が最も効果的に活用できる戦略を考えること。
自分の手札を把握していないうちに戦略を立てようとしても、成果を出していくのは難しいだろう。
人によっては、他人の手札を羨んで行動しない人もいる。
あたり前の話ではあるが、他人の手札を羨んでも事態は好転しない。
手札に強いカードが少なくても、戦略をうまく組み立てることで勝率を高めることはできる。
それに、だ。
多少失敗したところで、何度でも再起できる。
実際、私は何度も失敗し、何度も窮地に陥り、何度も絶望してきた。
それでもまだ生きている。
幸いにも健康な体がある。まだ立ち上がれる。そう思った。
人生は終わりをむかえるまで分からない。
だったら、最後まであがいたっていいではないか。
私の手札の中にある数少ない強いカードが『ライティングスキル』だ。
ライティングスキルがなければ、私はとうの昔に野垂れ死んでいただろう。
自分の手札を把握して、手札を強化していく。
そして手札を最大限活かせる環境に身を置く、もしくは創り上げる。
それが最善の道だと私は考えている。
あなたは、今手札にどんなカードが並んでいるだろうか?
手札の強み・弱み・特徴などを正確に把握できているだろうか?
手札を最大限に活かせるビジネス戦略を考えているだろうか?
これらの質問に答えられないとしたら、一度ご自身のことを棚卸ししてみるといいかもしれない。
特に失敗経験が多い人は、なぜ失敗を繰り返してしまうのか原因が分かってくるはずだ。
それと同時に、改善策も思いつくはずである。
私は、自分のことをザコだと認め、現在地と手札を把握するように努めた。
そして、自分の手札が活かせる環境で戦えるように創意工夫してきた。
手札にないカードが必要な時は、適任者を見つけて仕事を任せるようにもしてきた。
なんでもかんでも自分でやろうとせず、目的・目標を達成することに重きを置き、全体の生産性が向上するように思考を転換していったのだ。
成果を出すために必要なのは、日々の積み重ねとちょっとした思考の転換なのだと思う。
そのような考え方にシフトしてからは、ずいぶん楽に仕事ができるようになった。
私は、できることなら可能な限り楽をして成果を出せた方がいいと思っている。
苦手なことを苦しんで努力していくよりも、自分が最も楽しんでパフォーマンスが出せることにフォーカスした方が、圧倒的に幸せになれると思うからである。
「がんばらないと成果は出せない」
「仕事はつらくてあたり前」
「苦しんで努力することが美徳」
以前の私はそう考えていた。
しかし、なかなか成果を出し続けられない時期が続いたことで、「根本的になにかを間違えている」と感じた。
それから、いかに効率よく楽に成果を出せるかに考え方をシフトさせていったのだ。
もちろん「楽をする」というのは、なにもせずにダラダラして成果を出すということではない。
やることはやるが、その時にかかる心的負担を極限まで下げられるように工夫をしたという話である。
その点は誤解のないようにお願いしたい。
優先順位が高い仕事を日々積み重ねる
“パレートの法則“をご存知だろうか。
別名『80対20の法則(20対80の法則)』とも言われている。
例えば、
「世界の富は、上位20%の富裕層が全体の富の80%を所有している」
「会社全体の売上は、上位20%の優秀な社員が80%の売上を生み出している」
という風に、結果の大部分は、構成要素の一部分によって生み出されているという法則である。
実は、この考え方は仕事にも当てはまる。
「上位2割の重要な仕事によって8割の結果が生み出される」ということである。
多くの人は、すべての仕事を均等に処理していこうとする。
しかし、本当に重要な仕事は、全体のたった2割なのである。
重要なことは、本当に大切な上位2割の仕事を見極め、そこにフォーカスしていくことである。
それができると、効率良く成果を出していくことができる。
2割の重要な仕事といっても、特別なことが必要なのではない。
成果を出すために必要な『優先順位が高いこと』を日々積み重ねていく。
それだけなのである。
私は、ホワイト企業でWebライターとして働き、さらに副業でもWebライターとしての活動に注力した。
乱暴に言えば、とにかく書くこと(コンテンツ作成)にフォーカスしたのである。
私の人生が好転したきっかけは、そんな些細なことだった。
もし今、成果が出せずにもがき苦しんでいるのであれば、成果を出すために重要な2割の行動がなんなのか、棚卸ししてみることをおすすめする。
成果を出すために必要な上位2割の仕事さえ分かれば、そこにフォーカスするだけだ。
ここで注意していただきたいのは、くれぐれも「あれもこれも」やらないことだ。
成果を出すためにフォーカスするべきことは、それほど多くない。
おそらく1つか2つだ。多くても、せいぜい3つくらいだろう。
底辺でもがき苦しんできた経験が長い私から言わせていただきたいのは、やることは絞った方がいいということである。
持っているリソースを一点に集中させる。
これが成果を出すために最も重要な考え方だ。
特に副業でビジネスに取り組む場合は、避ける時間も労力も限られている。
限られたリソースで成果を出していくことを考えたら、余計なことをしているヒマなんてないのである。
私は、時間も労力も集中力もあれこれ分散させてしまい、大いに失敗してきた。
どうか私と同じ過ちは犯さないでほしい。
雑魚には雑魚なりの戦い方がある
私は、自分のことを雑魚フリーランスだと認めた上で戦略を立て直した。
結果、そのおかげでストレスも少なく、それなりに稼いで暮らしていけている。
もしかすると、あなたは雑魚なんかではなく、私よりもはるかに優秀でしっかりした人かもしれない。
そうであれば、今回の記事は大した役には立たなかっただろう。
ただ、もし仮にあなたが私と同じように「自分は苦手なことも多いし、まだまだ雑魚だ」と考えているなら、今回の内容は参考になったと思う。
私が今回の記事で伝えたい要点をまとめると、以下の通りだ。
- 自分のことをよく理解することが大切(目的・望んでいるもの・性格・強み・弱みなど)
- 手札にあるカードを最大限活かせる戦略を考える
- 優先順位が高い仕事に徹底的にフォーカスする
これが雑魚フリーランスだった私から伝えたいメッセージである。
私のように遠回りをせずに、最短ルートで結果を出していただくことを心から祈っている。
今回の内容が参考になれば嬉しい限りだ。
Webコピーライター 小川こうじ