【第1話】実録!ネットワークビジネス(マルチ商法)体験記

【第1話】実録!ネットワークビジネス(マルチ商法)体験記

※全15話の連載になります。

プロローグ

我ながら思い切った記事を書こうと思ったものです。

今回のテーマは「ネットワークビジネス」についてです。

誤解の無いように始めにお伝えします。現在私は、ネットワークビジネスを仕事として取り組んではいません。

過去の名残りでカスタマーとして製品を使っている会社はありますが、ビジネス活動は一切行っていません。

何か特定の会社を推薦したり、勧誘目的で書いているものではございませんので、予めご承知おき願います。

私自身、ネットワークビジネスにはかなりの年月関わってきました。そんな中で、色々な経験や気付きを得ることができました。

一般的な視点から見たネットワークビジネスの常識と、なかにいる人から見る常識はかなり違いがあります。

外から見たイメージと実際の現場でやっている事実とのズレは、どの業界にもあると思います。しかしネットワークビジネスでは、それが特に顕著に表れています。

雑誌「ネットワークビジネス 2015年 10月号」によると、2014年の時点でディストリビューター登録をしているのは「3,314,000人」です。

愛用者やビジネスをやっている方から直接製品を買っている人を含めると、何らかの形でネットワークビジネスに関わっている方は、日本全体で「約800万人」と言われています。

日本の人口を1億2,000万人とすると、大体6~7%の割合ということになります。

しかし、相当な方が関わっているにも拘らず、なかなか誤解の解けない不思議な業界でもあります。

それはなぜなのか?

そして、一般の方とビジネスで関わっている方の認識のズレとはどのようなものなのか?

私は過去4社、ネットワークビジネスの会社に所属してビジネスをしていました。24歳から30歳までやっていたので、キャリアとしては5~6年はあります。

ビジネスに関わってきた4社はこちらです。

1社目:業界最大手A社
2社目:新興勢力M社
3社目:コスパ最強のM社
4社目:国産ネットワーク最大手F社

このような流れで会社を移ってきました。

その時々で、私がどのようなことを考えていたのか?

そして、実際に体験してどのような気づきがあったのか?

今回の連載では、過去4社の体験談と気づきを私なりの視点をまとめましたので、参考になれば嬉しい限りです。

自分に自信をつけて人間力を高めたい

「俺は絶対にやらない」

それが”このビジネス”への率直な印象だった。

学生の頃だった。僕の元に“ネットワークビジネス”の話が初めてやってきたのは。

通常は社会人になってから話がくることが多いから、早い時期に話がきたと思う。

当時「ネットワークビジネス」という言葉を聞いても、何のことかさっぱり分からなかった。

しかし、知人経由から「怪しいビジネス」と聞いたことがあったので、どんなビジネスか詳しく知らないのに、悪い印象だけは持っていた。

「怪しいビジネスなんてやりたくない」

今振り返ると、当時の僕は先入観で物事を決めつける頭の固いやつだったのかもしれない。

そんな僕の元に、ネットワークビジネスの話が友達を介してやってきた。

しかし、意外なことに、最初はビジネスの話ではなく健康とサプリメントの情報として僕の耳に入ることになった。

当時の僕は(今もだが)、虚弱体質で風邪を引きやすく、疲れがたまるとすぐに寝込んでしまうタイプであった。

身体が弱いのがコンプレックスで、何とかしたいと強く思っていた。

そんな時に、ネットワークビジネス最大手A社のサプリメントの情報を聞くことになるのだった。

ネットワークビジネスに微塵も興味のない僕は、サプリメントだけを買う愛用者として登録することになった。

あくまでも愛用者。それ以上でもそれ以下でもない。

どんなに良いサプリメントでも、それをビジネスにするつもりはさらさらなかったのである。

そもそもA社のビジネスは学生では取り組むことはできない規約になっている。

全然興味もないし、ちょうど良かった。

それにしても学生の身分では、一ヶ月分1万円近くするサプリメントはちょっと痛かった。

しかし、これで健康になれるなら、背に腹は代えられない。

ひとまず半年は、毎日飲み続けようと思った。

A社のサプリは粒が大きめで、ニオイも独特なものがあった。

正直、飲みやすいとは言い難い。

粒の大きさは、さほど気にならなかったが、ニオイが嫌いであった。

「これも健康のため」

と言い聞かせて毎日サプリを飲み続けた。

しかし、大学の卒業目前で”ある事件”が発生した。当時働いていた会社の「給料の未払い事件」である。

当時働いていた会社は、インターネットビジネスを主軸にしているベンチャー会社で、卒業したらその会社で働き続けようと思っていた。

ベンチャー企業に夢を描いて全力で頑張ったものの、業績は思うように伸びなかったのである。資金繰りが苦しいのは会社の空気感で感じてはいたが、それでも給料が未払いになるなんて思ってもいなかった。

このまま会社が潰れたら、大学卒業直後で「プー太郎」だ。

給料が未払いになり、僕や他のスタッフは会社に残るか去るかの選択を迫られることになった。

迷った挙句、僕は会社を去ることを決断した。

そして、会社を去る際「未払い分の給料を払ってほしい」と社長に伝えたが、結局支払われることはなかった。

最後は、ドラマに出てくるチンピラのような対応で本当にビックリしたものだ。

一緒に働いていた同僚が、司法書士にお願いして未払い分の給料を払ってくれるように書類を作ってきてくれたのだが、その書類を見て「用件はこれだけ?はい、それではお帰りください」という驚きの対応であった。

人間、窮地に追い込まれると本性が出るというが、その言葉を痛感した出来事であった。

1年間あんなに頑張ってきたのに、まさかこんな形で終わりを迎えるとは…

こうして僕は、大学卒業して間もなく「プー太郎」の肩書を手に入れることになった。

この一連の話で何が言いたかったかと言うと「当時の僕はめちゃくちゃ落ち込んでいて、そんな大変な時期にネットワークビジネスの話を聞くことになった」ということを伝えたかったのだ。

前置きが長くなってしまい失礼した。

人生というのは不思議なもので、変化は畳み掛けるようにやってくる。

こうして大学卒業して間もない2009年4月に、ネットワークビジネスの話が僕の元にやってきた。A社のビジネスをやっていた「友人の友人」が、僕に初めてネットワークビジネスの話を持ってきたのだった。

僕の人生は大学卒業を境に、急激な変化に巻き込まれていくことになるのである。

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第二話につづく

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